その中古CDショップはコの字になっていて入り口が二つある。
きょうは奮発してしまえと大島保克を3枚、星野源のCDブック一冊の支払いをレジで済ませ、駅から遠いほうの出口をでた。駅にむかいかけたところで、ジャズのコーナーも見ておこうと思い、もう一つの入り口から入りなおした。そして、ジャズの棚に目をやった。
そこには「コンポステラ」の文字が、店がCDの背に添えた手書きの文字だ。手に取ると WADACHI 。10数年前新宿のCDショップで買いそびれてから、なにかと探し続けていた。いまではアマゾンで手に入るのはわかっていたが、何度かポチッと押したものの、送金するところまではいかなかった。
探してたものが、なんの前触れもなく当たり前のように目の前に あると感動する間がない。ぼんやりしたままで体だけが動く。コの字の店を一周して、またさきほどのレジへもどった。そして、もらったおつりをそのまま渡した。
WADACHI(轍) – COMPOSTELA
手元にあるコンポステラの他のアルバムよりもしっとりした音だ。