春のガラス

昨日からさいたま市の温々で展示「春のガラス」が始まりました。前回は2019年の2年ぶり。温々は、いつもお昼時から4時頃までは席の空くのを待つ客が何組もいるような人気のカフェなので、コロナの影響はどうなのだろうと心配したりもしたが、変わりのない様子。10人くらいも座れるような大きなテーブルをいくつかの丸テーブルに変えたり、外の見えるテーブル席を窓に向かうカウンターテーブルにしたりとそれなりの苦労はしているようだが、相変わらずというのはホッとする気持ちが湧き上がる。

搬入を終えると、歩いて10分ほどのスーパーでビールと夕食、翌朝の食事を買って帰って、おしゃべりする風呂に入る。2年に一度だけれど、そんな繰り返しが10回ほど続いている。おしゃべりする風呂は20年ほど前に、この温々の出展者用の宿泊小屋で初めて知り驚いた。「お風呂の栓をしましたか?」「お風呂が炊き上がりました。」なんとも便利な風呂があることか。2年前は追い焚き途中で止まってしまったりと微妙に故障をしていた。その故障はいまも治っていないそうだが、そんな具合の悪さはおくびにも出さず、温度が下がれば「追い焚きを開始しました。」と律儀に働いていた。

、、といつもと変わらぬ安心で夜を過ごしたのだか、翌朝、そろそろ開店の時間なのだろうと店に入ってみると景色が変わっていた。前日の搬入の終わりとはまるで違ったガラスの並びになっていたのだ。布が敷いてあったり、金属の什器の上に置いてあったり、花がところどころに活けてあった。すでに10回くらい温々で展示していて、初めての景色だった。また同じに並べておけばいいと安心していたのだけど、違う景色がすごく新鮮だった

いつも同じにできあがる展示の景色に安心はしていたのだけど、実のところ飽き飽きとしていたのだと、その時気が付いたのだ。